銀砂の楔TRPGリプレイ その4-1

銀砂の楔 TRPGリプレイ 第四話『闇色の雪降る街/鬼人』 公開日
(その1)銀砂の楔TRPGリプレイ その4-1 2017年7月2日
(その2)銀砂の楔TRPGリプレイ その4-2 2017年7月9日
(その3)銀砂の楔TRPGリプレイ その4-3 2017年7月16日
(その4)銀砂の楔TRPGリプレイ その4-4 2017年7月23日
(その5)銀砂の楔TRPGリプレイ その4-5 2017年8月21日
(その6)銀砂の楔TRPGリプレイ その4-6 2017年10月2日
(その7)銀砂の楔TRPGリプレイ その4−7 2020年5月6日

※この第4話から文字起こしが必要なので更新頻度が遅くなります。

キャラクター紹介はこちら

第4話イントロ

GM「さて始めよう。前回源さんが見つけたアンティークショップ小枝館の売り物リストを渡しておくね。買いたい人は買っておいてくれ」
本田黒猫「小枝館て何だ」
吉野裕也「エーテル弾とか売ってる所」
徳川源三郎「華音て花を見つければ買ってくれるんだ。……カノンねぇ」
GM(ひっかかる物言いだなあ)
GM「五葉湖の依頼解決で一人あたり80万円の報酬が入ってます」
曽根崎君香「え、何が依頼だったの?」
GM「五葉湖遺跡の調査。吉野くんが途中でSKSに戻ったときに正式な依頼になったんだ」

所持金の整理、装備の購入を行うプレイヤー。

本田黒猫「80万かあ、リッチだ」
吉野裕也「死ぬ思いしたけど」

GM「今回から〈神業〉がいろいろ出てきます。魔術書は……1つしかないと思います」
徳川源三郎「しかも取れないと思います、とかいって」
曽根崎君香「また消し炭?(笑)」
GM「今回は問題無く取れると思うよ」
吉野裕也「ねえマスター、俺の銃って直ったの?」
GM「直ってないよ(笑) 修理どうののレベルではなくて使用不可能だから」
吉野裕也「買えないの?」
GM「買えない。今、グレッグに仕入れを頼んでいるよ」
本田黒猫「飾りの多い銃だから、やっぱ何割か高くなってるの? デコレーション代として」
吉野裕也「デコレーションは後で自分でやるんだよ(笑)」
GM「そっかあ改造してるのか。だから強度が弱いんだな」

GM「前回のラストシーン。飯田公園で影が目撃されているという状態です」
曽根崎君香「(小声で)空のかなたに踊る影~」
吉野裕也「そうか飯田公園だったな」
GM「最初は粕川城に出ました。それから公園」

新橋のマップを渡すGM

曽根崎君香の完成しない原稿

GM「さて、結構キャラクタごとに抱えてることがあるので、また敏捷度順に問題を解決していきませう。曽根崎君香さん」

銀砂の楔TPRGリプレイ 新橋 東南部

曽根崎君香「はい」
GM「曽根崎さん前回たしか原稿落としてたよね」
曽根崎君香「ええ!? そんなことないよ。ちゃんと書いてから行ったじゃないの」
GM「そうか、締め切りギリギリだっけ」
本田黒猫「…ボツじゃなかったんだ(笑)」
曽根崎君香「それは知らないなあ」
GM「曽根崎さん、君は『新橋ミステリースポット』という前回とは違う雑誌に寄稿してます」
曽根崎君香「は、初耳だなあ」
GM「一応売れっ子作家だよね。そのわりに仕事してる量が少ないみたい」
曽根崎君香「え、いやあ、ははは」
吉野裕也「出さないからこそプレミアが付いて高く売れてるとか」
GM「雑誌名に新橋と付いているくらいだから地方誌なんだが、月15万部ほど売れてる。その締め切りが実は昨日でさ(笑) 一気に書き上げて欲しいんだ」
曽根崎君香「じゃあ今日は缶詰ですか」
本田黒猫「徹夜だ、眠れないね」
GM「判定でやってもらうのが一番だね」
曽根崎君香「何でやるの?」
徳川源三郎「意志力」
吉野裕也「根性か(笑)」
GM(曽根崎さんの仕事は……「怠惰」か。判定を難しくしよう)
GM「では運のロール、しかも-10で」
曽根崎君香「35以下。厳しいなあ。だめだあ」
GM「ではその日は書けませんでした(笑)
女性編集者から何度も電話が。『先生!まだですか、まだですか!?』」
曽根崎君香「もう……電話とらん(笑)」
GM「さて次は順番を変えて、本田くんを先に処理してしまおう」
曽根崎君香「奥さんとらぶらぶかー」
GM「本田くんはSKSの社員だから、SKS新橋支部に呼び出されている」
徳川源三郎「お前、クビ!(爆) アメリカ帰れ」
GM「というわけでSKS新橋に行きました。栞璃さんはいない。アメリカ本部と電話が繋がっています、と南雲さんに受話器を手渡される」
本部『ゲートについての研究があまりにも遅れすぎている』
曽根崎君香「クビじゃークビ」
本部『無能と言わざるを得ない(笑) 真面目にやってもらえないならこちらにも考えがある。免許等全て取り消しの上、資格剥奪。SKS支部のある国に入国禁止!(爆)』
本田黒猫「ええ!? じゃあ失敗すると不法入国者になってしまうのか」
GM「その通り。ちなみにSKS支部のない国はモルジブくらい(笑)」
本田黒猫「インドやチベットは!?」
GM「あるよ。しかも現在チベットはもう国じゃないだろ」
本田黒猫「中国とか、ソ連とか」
一同『ソ連は無いだろ!!(笑)』
GM「なんでよりによって国じゃない国ばかり言うんだ?(笑)」
本部『仕事を片付けなければ君はモルジブの黒猫として一生涯を終えることになろう(笑)』
本田黒猫「全力を尽くします!!」
GM「他のキャラクターと君だけは違いゲートについて調査して真実を明らかにするという任務がある」
吉野裕也「俺たちは趣味だから(笑)」
曽根崎君香「ボランティアだもん」
GM「そうだ、現状でゲートについて分かっていることを渡しておこう」

小さな紙を渡すGM

曽根崎君香「なんで短冊なの?(笑)」
GM「一枚の紙に複数の情報が有るからね。それを切り取ってから渡してるんだ。このTRPGシナリオは情報量が多いから、今回はこういった情報カード制というのを導入してみました」
吉野裕也「中身は後で教えてね」

=ゲートについて=

――――――――――――――――――
[その壱]
エーテルは超々微粒子である。厳密には異なるがそれ以上は量子力学より詳しくなるのでパスする。
ペンローズのスピンとほぼ同レベルの扱いである。
人間の精神を定義した物質である。人はそれぞれ精神に応じた量のエーテルを持っており、その領域をテリトリーと呼んでいる。

――――――――――――――――――
[その弐]
ゲートというのはエーテルの変換機と言える。
「歪み」のいる世界は別世界ではなく、我々の住む世界と同時・同位置に存在している。
物質の配列は同じでも、その世界に対する認識は見方によって違う。ミクロがマクロな視点に立つと、我々がヒトであることに意味が無くなるように、ゲートは別の方程式で書かれた世界をこちら側に持ってくる。だから出てきたものは通常世界の空間認識とは異なっているため「歪み」と呼ばれる。
――――――――――――――――――

GM「さて次は源さんだな。
城之内組組長の紹介で交際を始めた華奈さんと源さんの二人……」
小田切進「そうだったねえ」
GM「スタートはそこそこ好調です。昨日の夜も彼女が大学が終わってから食事を一緒にしました」
徳川源三郎「はっはっは」
GM「そこでね、プレゼントを貰うんだ」
一同『なにーい!?』
GM「それが結構格好良い洋服でね、源さんの外見がプラス修正される。『良』に上がる」
吉野裕也「外見が良? すごいな」
徳川源三郎「なんてこったあ(嬉しそう)」
GM「ただし華奈さんと居る間だけ(爆)」
徳川源三郎「どういうことだそれは」
本田黒猫「気合いが入ってるからじゃないか」
徳川源三郎「いかんなあ、貢がれている(笑)」
本田黒猫「一生その服を着続けるということはないよね」
GM「そりゃ無いよ」
徳川源三郎「そのうち壺でお返ししよう(笑)」
曽根崎君香「たこ壺」
GM「それにはきっと華奈さんは絵で返すだろうね」
徳川源三郎「悪循環だなあ」
GM「源さんはまずそれだけ」

GM「では次吉野君。
吉野くんはグレックさんに確か小田切さんの写真のことを頼んでいたよね。それについてグレッグさんが話をしてくれる。写真の岩肌はグラナイト、つまり花崗岩だね、それらしい。そして花崗岩の多い地域は新橋の東南部だ」
吉野裕也「東南部? 千段坂の近くかな」
GM「森林公園のあるあたりだ。その辺りが花崗岩の多い地形だ」
吉野裕也「行ってみようかな。小田切さん、遅れてごめんねー。ところで銃は?」
GM「銃はもうちょっと待ってくれ、だそうだ。今日は火曜日で、週末、土曜くらいには渡せるそうだよ。
それと吉野くんは週末にかけて奥さんの誕生パーティーが控えています(笑)」
曽根崎君香「盛りだくさんだね」
本田黒猫「この前不当に高い建物があったなあ」
GM「あの事務所は不当じゃないぞ」
本田黒猫「やっぱそれは湖の近くなわけよね」
GM「そのマップには無いけれど、新橋の北は海になっているんだ」
本田黒猫「この辺かな」
吉野裕也「何の建物?」
本田黒猫「お前の事務所だよ(笑) 目の前に奥さんの豪華客船がとまってるって言ってただろ」
GM「その豪華客船で多分パーティーが行われるんだろうね」
吉野裕也「(一同に向かい)来てね(笑)」
一同『呼ぶの?!』
本田黒猫「招待状とか出さないの?」
吉野裕也「口で(笑)」
GM「では皆さんの所にお電話が掛かってきます」
吉野裕也「来てね」
一同『………』

数瞬の沈黙の後に爆笑

本田黒猫「みんな無言だ」
曽根崎君香「なんだよー、返信ハガキ付きで来いよー(笑)」
GM「参加、不参加ってか」
本田黒猫「なんか貧乏くさいなあ」
吉野裕也「ごちそう用意してるから」
本田黒猫「金ぴかの往復ハガキとか無いのか?」
吉野裕也「わかったよ、次の日までには用意させとく」
GM「奥さんは良家のお嬢さんなので、政界人、政治家とかが結構来るらしい」
吉野裕也「(源さんに)作品を紹介するチャンスだ」
本田黒猫「社交界ってやつか?」
吉野裕也「うん」
徳川源三郎「そんなにかしこまってないだろう」
GM「……ところでさー、小田切さんに写真について結果を伝えないの?(笑)」
吉野裕也「ああそうだった」
小田切進「伝えてくれよー」
吉野裕也「まぁそっちの話はいいとして、誕生日会の話(笑)」
本田黒猫「確かにその話のほうが君には重要かもしれんが変だぞ」
吉野裕也「んー、メインはそれで、前回の結果が………はい(笑)」
曽根崎君香「変なFAXが流れてんの」
吉野裕也「中心にでっかく『来てね』と書いて端のほうに」
本田黒猫「ちょろっと結果が」
GM「前回依頼された件について端っこのほうに書いてありました」
吉野裕也「だから誕生日会の前あたりに森林公園にでも行ってみましょう」
小田切進「行こうか」
GM「二人はそういう話をしました」

森林公園へ

GM「さて小田切さんはそういう情報を受け取りました、という段階です」
曽根崎君香「そんだけかい(笑)」
GM「いやいや、それでどうしますか?ってトコだよ」
小田切進「みんなに連絡しよう」
GM「では皆さん連絡を受けました。咲夜ちゃんの捕まっていた場所は森林公園の近くではないか、と」
小田切進「かくかくしかじか」
曽根崎君香「またそれがFAXでべーっと流れてくるわけね(笑)」
GM「小田切さんってFAXあるのかな」
小田切進「裕福だよ。だから金持ってるし、FAXもあるよ」
本田黒猫「……貧乏は私です、FAX無いかもしれません(笑) 本部に送って下さい」
吉野裕也「SKSにメールで送るのが一番だ」
GM「そうだね、メールが一番早いだろう。確か独自メディアの携帯電話とか持ってたよな」
本田黒猫「うん、しかし独自メディアだからこそヤバイ!(笑)」
GM「よく考えたらSKSから支給された通信機を持っているじゃないか」
本田黒猫「そうか」
曽根崎君香「あのでっかいの(笑)」
本田黒猫「通信機は電話も聞こえるの?」
GM「そりゃ無理でしょ。一般回線から通信出来たら意味ないもん」
本田黒猫「そうか。支給されてるってことはみんな各自一個ずつでっかい通信機を持ってるのか?(笑)」
曽根崎君香「そ、それは大きいのがいい人だけでしょう」
徳川源三郎「普通の通信タイプと、こうモールス信号のタイプ(爆)」
本田黒猫「じゃあデータが出てくるのはモニターじゃなくてテープか? あの巻いてある」
吉野裕也「来てね来てね来てね来てね来てね来てね来てね………最期に情報」
小田切進「かなり嫌がらせ(笑)」

GM「さて小田切さんから森林公園に現地集合と連絡がありましたが」
本田黒猫「時間決めて行こうか」
GM「では皆さん行くわけね」
一同『うん』
GM「ところが約一名行けない人がいるんだ」
本田黒猫「そうかあ」
曽根崎君香「クビだー」
GM(おまえじゃい!)
本田黒猫「ええーでもまだ任務途中だし……」
小田切進「ああー!? 缶詰されてる~(笑)」
吉野裕也「曽根崎さんか!」
GM「正解~。運-5のロールだよー」
本田黒猫「缶詰状態から奪取するというのはどうでしょう」
吉野裕也「それは無理だろう」
曽根崎君香「ああー、だめでした(泣) 終わらないよう」
GM「曽根崎さんはみんなと行きたいなら強行突破して脱出するしかない。敏捷度ロール」
徳川源三郎「曽根崎、こうなったらコピーロボットに頼むしかない(笑)」
曽根崎君香「コロコロ、ああー!! 失敗~」
GM(まあ全員いる必要は無いからいいだろう)
GM「せんせえ~今日は逃がしませんよぉ~~」
曽根崎君香「きゃーーー! 絵柄は楳図かずお調で(爆)」
GM「では男性陣のみで行くことになりそうだ。曽根崎さんは連絡が取れませんでした」
吉野裕也「プーッ、プーッ、プーッ」
GM「ただいま曽根崎先生はお仕事をしておられます。いかなる障害も妨害も出来ませんのでよろしくお願いします(笑)」
本田黒猫「どうする、自宅まで行って強奪するか? 危険かもしれないが」
GM「(おいおい)森林公園はそこまでする必要のある場所じゃないよ」
吉野裕也「しょうがないということで行こう」
徳川源三郎「しょうがないんだ(笑)」
GM「場面に居なくても適当にセリフはしゃべっていいけど………」
徳川源三郎「……ツッコミだけ(笑)」
GM「では森林公園に来ました。源さんはこの間のデートを思い出してちょっとホンワカ」
本田黒猫「一人ニヘニヘしてるな」
吉野裕也「ほぼ毎日のように会ってるんだな」
徳川源三郎「この写真の場所、確かに通ったなあ(笑)」
GM「おいおい咲夜ちゃんが捕まってた現場でデートかい?」
吉野裕也「こっちもちょっと懐かしいな。ここで奥さんと二人……(笑)」
徳川源三郎「咲夜ちゃんの捕まっていた場所は分からないんでしょ?」
GM「森林公園の管理人のいる事務所があるのでそこを訪ねてみるのが良いかも知れない」
一同『聞いてみるか』
GM「すると、最近は見なくなったが森林公園の奥のほう白衣を着た人間たちを見たと教えてくれる」
小田切進「(本田に)お前か!?」
本田黒猫「俺じゃないっ!(笑)」
徳川源三郎「怪しいなあ~」
曽根崎君香「体格的にも似てる……」
徳川源三郎「大学ならともかく」
GM「一人ならともかく数人いたらしい」
吉野裕也「コピーロボット」
本田黒猫「ついにこのファッションも流行り出したか」
吉野裕也「なに、まだ着てるの?」
本田黒猫「え、常時着用」
曽根崎君香「コート持ってないからでしょ(笑)」
GM「白衣の人間たちを見かけたころは公園にワンボックスカーが止まっていたらしい。公園内に車はほとんど入ってこないから異常な感じがしたそうだ」
本田黒猫「ナンバー控えとけ」
GM「控えとけって今ないんだって(笑)」
吉野裕也「とりあえず探索してみますか」
一同『そうするか』
GM「森林公園は山間に洞窟が多く存在するんだ」
小田切進「何個かあるんだ」
本田黒猫「鉱山の跡とか」
徳川源三郎「グラナイトということは穴がありますな」
本田黒猫「鍾乳洞?」
徳川源三郎「そんな感じ」
GM「実際に咲夜ちゃんの映っている写真も穴の中だしね」
徳川源三郎「そうか、穴の中で倒れている写真だったね」
吉野裕也「そういえばこの写真ってどこで手に入れたんだろう」
GM「マリックさんが念写してくれたんじゃないか(笑)」
一同『そっかそっか』
徳川源三郎「幸い全員携帯を持っていることだし、全員で手分けして探索しよう」
吉野裕也「ねぇ、本当にこの通信機って洞窟の中で大丈夫なの?(笑)」
徳川源三郎「大丈夫だ、高性能マイクロ波だから」
吉野裕也「マイクロウェーブなのか!」
本田黒猫「えっ!? マイクロウェーブって遮蔽されたらとどかないんじゃなかったか」
吉野裕也「細かいことは気にしない」
本田黒猫「……よし超念動ってことで(笑)」
GM「念動かい」
吉野裕也「小田切さんのパワーを吸い取りながら作動(笑)」
小田切進「どんどんMPが減っていく~~」
本田黒猫「液晶ディスプレイにアンテナみたいに小田切さんの状態が書いてあるのさ」
GM「さて、森林公園の調査だけど知覚力マイナス20で振ってくれ」
徳川源三郎「振れないっ! 0になる(笑)」

吉野がクリティカル成功。

GM「では吉野さんは思いつく。白衣と言えば新橋では限定されているんじゃないかと」
小田切進「限定されてくるね」
吉野裕也「そうだな」
GM「マップを見れば二つくらいに絞れるんしゃないかな」
小田切進「えーと、大学、研究所……」
徳川源三郎「高校の理系の先生」
GM「それがいっぱいいるのか?(笑)」
本田黒猫「先生は少ないでしょ。あるとしたら化学部の生徒か? ……あ、病院もあるね」
徳川源三郎GMが外部のことを言うってことは、もうすでに写真の場所からは連れ去られているということか」
本田黒猫「どうしようか」
吉野裕也「ひとつひとつ調べていくしかないだろう。でもなんとなく怪しいのはこっちの遺伝子研究所だね」
徳川源三郎「大学は前回行ったし」
吉野裕也「病院に行く途中で咲夜ちゃんは連れ去られたからね」
徳川源三郎「研究所に入るとしたら何か許可が必要でしょ」
吉野裕也「だから忍び込むんだよ」
徳川源三郎「SKSでーす、で通してくれるかな」
一同『だめだろでしょう』
小田切進「偽造してもらう」
本田黒猫「誰に?」
曽根崎君香「本田くんが変装するとか」
吉野裕也「何かコネが使えないかな」
本田黒猫「ねえマスター、人脈の大学教授って新橋大学の教授?」
GM「違うだろ」
吉野裕也「ホーキングって書いてあるよ(笑)」
本田黒猫「そうか、ホーキングか」
GM「宇宙論専門だね」
吉野裕也「ぜんぜん違うね、分野が」
徳川源三郎「何の研究所? 遺伝?」
吉野裕也「遺伝子。俺の人脈の財閥会長がそのへんの圧力でどうにかして見学させてもらうというのは?」
GM「無理だろうな。企業だったら何とかなると思うけれど、一応公的機関だから」
本田黒猫「また念写してもらうとか」
吉野裕也「小田切さんはできないの?」
GM「できないんじゃないかな。それ以外のことは出来るだろうけど」
曽根崎君香「テレポーテーションとか?(笑)」
GM「なんで突然そんな派手になるんだよ。一番怪しいのはやはり研究所かな。病院という可能性もあるけど」
吉野裕也「でも最初に咲夜ちゃんがさらわれる時、病院に行く途中で連れ去られたよね」
GM「それから推理して病院の可能性はないというわけだね。確かにその通りかも」
吉野裕也「病院の別のところにいるかもしれないけど」
徳川源三郎「まぁマスターが研究所が怪しいというんだから研究所だろ(笑)」
一同『間違いない』
徳川源三郎「さて、どうやって入るかだな」
本田黒猫「研究所って国立?」
吉野裕也「さっき公的機関と言っていたね」
GM「国立ですよ。街中に建っていて、周辺住民はバイオハザードが起きるんじゃないか、汚染されるんじゃないかと心配している」
徳川源三郎「じゃあマスコミ関係の取材ということで………(曽根崎さんを見ながら)アポは取れないのだろうか?」
一同『そういえば曽根崎さんいないんだ!(笑)』
曽根崎君香「缶詰人間ですぅ~」
徳川源三郎「しかしマスコミ関係が行くほうが隠されるかも」
曽根崎君香「いいかげん出たいよう」
小田切進「(ずっと自分の能力を調べていた)あ、俺は念写できるー」
本田黒猫「内部構造を念写するんだ」
吉野裕也「どういう能力なんだ?」
GM「念写よりも便利な能力があったはずだが。前回使いそびれたやつ」
小田切進「え、透明になるやつ?」
GM「それは使ったでしょ(笑) 気配消すやつでしょ」
曽根崎君香「石ころ帽子(笑)」
GM「ダではじまってグで終わるやつだ」
吉野裕也「わかった。ぐいんぐいんぐいん~~」
小田切進「何かあったっけ?(笑)」
一同『おいおい』
曽根崎君香「これだ~(二本の棒を両手でコントロールするしぐさ)」
小田切進「あ、ダウジングか!」
GM「それを使っていれば前回の間に咲夜ちゃんはあっさり見つかったでしょうね」
本田黒猫「すごい。ラブパワーだ、ラブウェーブだ(笑)」
曽根崎君香「L字型の棒で」
小田切進「よーしやるか。ういんうぃんうぃん~~~」
徳川源三郎「そんな音は出ないだろ(爆)」
本田黒猫「口で言ってるんだよ(笑)」
曽根崎君香「あやしー」
吉野裕也「街中では少し離れて歩こう」
小田切進「振り子でやったほうが早そう」
本田黒猫「地図の上でか」
曽根崎君香「五円玉をみんなで持って……」
GM「コックリさんかい!!(笑)」
徳川源三郎「絶対嘘つくやつが出るからだめだよ」
GM「『死ねぇ~~~』とか出たらどうするんだよ」
徳川源三郎「コックリさんが帰らない!とか(笑)」
吉野裕也「ということで小田切んダウジングよろしく」
GM「本当は判定はいらないのだけど、重要なシーンなので霊能力で判定してください」
小田切進「成功」
GM「明らかに遺伝子研究所を指している」
徳川源三郎「なるほど、じゃあMRでーすとか言って入っていく(笑)」←源さんのプレイヤーは職業MR
吉野裕也「みんなの格好を見たらMRですと言われても信用できなさそう」
本田黒猫「貸そうか、白衣? この素晴らしい白衣を」
曽根崎君香「タンスを開けたらズラリ」
GM「あ、小田切さんにひとつ言うことを忘れてた」
小田切進「なーに」
GM「前回救出しました射干玉 妃ちゃんからお礼の手紙が届いています」
一同『きゃーきゃー』
GM「かわいいピンク色の手紙には『遊びにきてね小田切さーん』とか書いてある」
小田切進「はーい(笑)」
吉野裕也「はーいってそんな」
GM「民宿・射干玉の宿代をサービスしてくれるようなことが書いてある」
吉野裕也「ふーん、遺伝子研究所より先に行く?」
小田切進「いや、この件が終わってから」
GM「小田切ハーレム計画のひとつというわけだな。遺伝子研究所は国立の機関というわりにえらく警備が厳重だ。怪しさ大爆発って感じ」
徳川源三郎「咲夜ちゃんがいることは分かったんだから夜中忍び込もう」
曽根崎君香「セコムしてるんじゃないの」
徳川源三郎「……『セコムしてますか?』……長嶋、だめだあんな物真似は出来ん(笑)」
GM「物真似する必要があるのか」
吉野裕也「曽根崎さんの仕事が終わるまで待つか、それとも忍び込むか」
徳川源三郎「接近戦能力はやはり必要だろう」
小田切進「じゃあ曽根崎さんに終わりそう?と電話してみる」
曽根崎君香「自習にしようよー、自習―」
GM「電話には編集者が出るね。電話の向こうで『先生、あばれないでください!』とか聞こえる(笑)」
本田黒猫「いつまで缶詰なの?」
GM「書き上げるまで。だんだん修正がプラスされていくから大丈夫でしょう。今お昼だ。さっき朝の分をやったから、夜にもう一度判定できるよ」
徳川源三郎「じゃあみんなで焼肉でも食いに行くか(笑)」

グレッグからの情報

GM「吉野さんに電話がかかってくるよ」
吉野裕也「はーい」
グレッグ『…………』
吉野裕也「うぃうぃー!?」
グレッグ『…………』
吉野裕也「おらぁ!! うらぁ!!」
グレッグ『……吉野さんですか?(笑)』
吉野裕也「誰だ?」
グレッグ『へっへっへ。やだなあ、グレッグですよ。いつものところで待ってますよ』
吉野裕也「うぃー。てことで行ってくる、バイバイ」
徳川源三郎「焼肉は? おごってくれるんじゃないの?(笑)」
曽根崎君香「おごってくれないなら金だけ置いていけ(笑)」
吉野裕也「仕方ない。二万置いていくからこれで食ってくれ」
GM「お金をあずかりました」
徳川源三郎「みんなで山分けした(爆)」
本田黒猫「二万円をか!!」
徳川源三郎「夕方集合ってことで」
本田黒猫「二万円は使わず吉牛(吉野屋の牛丼)で済ますか」
吉野裕也「ではいつもの所に行く」
GM「ではセントラルアベニューのセントラルホテルに行き、地下のショットバーに行って、ブウとか言うウェイトレスがいる店に着いた(笑)」
吉野裕也「こんにちはブウさん」
本田黒猫「やっぱりお前そいつに気に入られているのか」
GM「『お店ハネるの11時、ぶう(笑)』」
本田黒猫「毎日言い寄られてそうだ」
GM「グレッグは本当はグレンなんだけどねぇ」
吉野裕也「そうだね、俺も後で気づいたよ。まあいいよ」
GM「いつもの所が待っているといつの間かグレッグが座っている」
曽根崎君香「気づけよ(笑)」
GM「暗いところで気づかないよう死角にいるから」
吉野裕也「忍者のようだ」
グレッグ『へっへっへ、吉野さん最近羽振りがいいようですね』
吉野裕也「そんなことないよ。景気悪い」
グレッグ『そうですかい? 裏の世界で吉野さんの事務所がぼちぼち有名になりつつありますよ』
吉野裕也「だって壊されたもん(笑)」
グレッグ『有名になると身が危なくなるんじゃないですか。これで守ってください、頼まれていたブツです』
吉野裕也「よっしゃ! これからデコレーションしなきゃ。まずはストラップをつけておこう」
GM「D10+5のダメージ。普通の45口径より性能が良いです」
吉野裕也「やった」
GM「デザートイーグルです」
グレッグ『代金は百万ということで。格安でお譲りしますよ』
徳川源三郎「デザートイーグルって何口径だっけ」
GM「50口径」
本田黒猫「使えるの、そんなの」
GM「吉野くんはマグナム44を片手で撃てるから(笑)」
徳川源三郎「なんでジャムらなかったんだろう」
本田黒猫「マグナム44はリボルバー」
徳川源三郎「そっか、リボルバーか」
本田黒猫「次元大介のやつだよ。もしかしてロングバレル?」
GM「デザートイーグルはロングバレルと言ってもいいんじゃないかな」
本田黒猫「普通のデザートイーグルだね」
吉野裕也「見てみてよう、がさがさ、ふーむ」
グレッグ『ちょっとちょっとこんなところで出さないでくださいよ』
吉野裕也「大丈夫、どうせオモチャにしか思われないさ」
グレッグ『その会話どこかでしたような気がしますね(笑)』
吉野裕也「だいじょーぶさっ」
徳川源三郎「……魔法使いの杖とか手に入らないのか?(笑) 魔法威力アップ」
GM「魔法ないだろ魔法は。魔術だよ」
徳川源三郎「あるよ……メラが(爆)」
GM「その魔術はメラじゃない!!」
本田黒猫「そういった杖を俺が作るのは無理だよなあ」
徳川源三郎「科学じゃ無理」
GM「錬金術師とかいればいいんだろうけどね」
グレッグ『あと橋爪咲夜という少女のことなんですが。あの娘は術者社会のいわばイレギュラー的存在でして。
護法十八家に次ぐ名門の橋爪家の次女に生まれ、二歳の時に姿を消したことになっています。
橋爪家は特異な能力を持っており、咲夜はその基準に見たず幽閉されたと噂されています』
吉野裕也「なるほど」
グレッグ『さしずめ、生きながらにして存在していない少女ってとこですかねぇ』
吉野裕也「なんだか格好いい。それを光源氏計画か(笑)」
グレッグ『橋爪家の場所なんですが……』
徳川源三郎「橋爪家?」
GM「メモをとる必要はないよ。阿笠山の上の方にあるはず」
曽根崎君香「千段坂の上だっけ?」
GM「その通り、中腹にある」
本田黒猫「かなりの豪邸か」
吉野裕也「前に行ったとき良く気がつかなかったな」
GM「いや一応前に行ったときも描写はしてあるんだ」
徳川源三郎「聞いたような聞かなかったような」
GM「まあ流した台詞だからね」
吉野裕也「またFAXで送るか。いや、今度はメールで送ろう。えーと、『来てね(笑)』」
GM「では曽根崎さん、夜のお仕事(笑) 運そのまま」
曽根崎君香「(机に突っ伏す)はぁ~、だめだよー」
本田黒猫「もうトリップしてるんじゃないか」
徳川源三郎「やばいね」
曽根崎君香「……あたしのキャラクタシートに『仕事:怠惰』って書いてある、うわー(笑)」
吉野裕也「マジでその通りだ」
徳川源三郎「マスター、シナリオの日数ってカウントしてるんだっけ?」
GM「うん、あるよ(笑)」
徳川源三郎「うわーい」
GM「今回のタイムテーブルはかなり緩いから大丈夫だと思わないこともないけど」
本田黒猫「編集者に金を握らせよう」
徳川源三郎「無理じゃない。編集者を魔法で眠らせて………」
曽根崎君香「……拉致監禁(笑)」
小田切進「霊能力でコケさせる?」
GM「今日は焼肉でいいんじゃないかな。忘れているかも知れないけどSKSから飯田公園の調査が依頼されてますんで、そっちもよろしく」
吉野裕也「どうしよう、行く?」
本田黒猫「もちろん行かないと俺、クビだから(笑)」
曽根崎君香「モルジブだから」
吉野裕也「焼肉終わってからのんびり行こうか(笑)」
本田黒猫「すぐ行こうすぐ」
吉野裕也「食べてからすぐ?」
徳川源三郎「食べてからでいいじゃん」
本田黒猫「もちろん食べてからだ(笑)」

 

つづく

 

銀砂の楔 TRPGリプレイ 第四話『闇色の雪降る街/鬼人』 公開日
(その1)銀砂の楔TRPGリプレイ その4-1 2017年7月2日
(その2)銀砂の楔TRPGリプレイ その4-2 2017年7月9日
(その3)銀砂の楔TRPGリプレイ その4-3 2017年7月16日
(その4)銀砂の楔TRPGリプレイ その4-4 2017年7月23日
(その5)銀砂の楔TRPGリプレイ その4-5 2017年8月21日
(その6)銀砂の楔TRPGリプレイ その4-6 2017年10月2日
(その7)銀砂の楔TRPGリプレイ その4−7 2020年5月6日

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