銀砂の楔TRPGリプレイ その4-6

銀砂の楔 TRPGリプレイ 第四話『闇色の雪降る街/鬼人』 公開日
(その1)銀砂の楔TRPGリプレイ その4-1 2017年7月2日
(その2)銀砂の楔TRPGリプレイ その4-2 2017年7月9日
(その3)銀砂の楔TRPGリプレイ その4-3 2017年7月16日
(その4)銀砂の楔TRPGリプレイ その4-4 2017年7月23日
(その5)銀砂の楔TRPGリプレイ その4-5 2017年8月21日
(その6)銀砂の楔TRPGリプレイ その4-6 2017年10月2日
(その7)銀砂の楔TRPGリプレイ その4−7 2020年5月6日

キャラクター紹介はこちら

そして入院へ

遺伝子研究所から逃げ出したプレイヤー達。
吉野と本田の2名が重症。

徳川源三郎「どこへ集まるか。SKS本部にするか」
本田黒猫「SKS本部にしよう。治療したい」
吉野裕也「回復できるんだっけ」
徳川源三郎「戦闘の後なら1回だけできる。俺たちはしていないが君たちなら」

医療手当で本田5点、吉野5点回復。

本田黒猫「回復しても虫の息だ」
徳川源三郎「小田切さんに頭を下げて治してもら…」
吉野&本田『小田切さん! 治療お願いしまっす!(笑)』
小田切進「仕方ないなあ。…失敗(笑)」

本田プレイヤーが力尽きてその場に倒れる。

GM「回復してあげる気がありませんねー。咲夜ちゃんにべったりだから(笑)」
本田黒猫「とりあえず俺たちが気絶する前にデータを渡しておくよ」
徳川源三郎「資料検索じゃないといけないんだっけ」
GM「分析力でも大丈夫だよ」
本田黒猫「俺の部下にやってもらえばいい」
徳川源三郎「NPCに任せるか」
GM「君たちがやったほうが即結果が出るけど?」
徳川源三郎「じゃあ、成功ロールするよ。失敗」
GM「これが何の役に立つかさっぱり分からなかった」
徳川源三郎「なんだよ、こんなわけわかんねーもん取ってきて」
小田切進「うーん、検索や知識のスキルは神秘学しかない」
GM「そりゃだめだ」
本田黒猫「俺はこの状態(HPがようやく二桁)で、資料検索できるの?」
GM「二桁あれば十分元気だよ」
本田黒猫「そうなんだ。成功」
GM「この薬品データがあれば新しい特許を取得して売り出せそうだ」
本田黒猫「ニヤリ」
徳川源三郎「で、何だったの結局?」
本田黒猫「全く新しい薬品のデータのようだ」
吉野裕也「もしかして、全く関係ないところだったのか!?」
徳川源三郎「関係なくはないだろう」
GM「データについていえば関係がない。遺伝子研究所にとって重要なもの」
本田黒猫「ということは遺伝子研究所はシロ」
吉野裕也「咲夜がいただけか」
GM「咲夜関係は壊れたところにあったかもしれないがね」
徳川源三郎「今から行くのもな。公的機関ならSKS経由でいけないかな」
本田黒猫「SKSって公的機関に力あるの?」
GM「組織としては公的機関と民間機関の間だね」
徳川源三郎「ならいけるか」
本田黒猫「民間企業ならいけても公的機関は難しいのでは」
徳川源三郎「しかし警察も動くんだぜ」
吉野裕也「もしかして俺たちただの侵入者?」
徳川源三郎「え、正面から入れたわけじゃないでしょ?」
GM「遺伝子研究所はSKSの力では入れなかったよ。君たちが考えているほどには政治力はないと思ってて」
本田黒猫「公的機関よりは立場が弱いのね」
GM「弱いねえ。つか影響力があったら、政治的組織になってしまう。本田の知り合いのまりなさんのように個人的なつながりは有る。
SKSの装備や設備に関しては民間企業のほうがお金を出している」
徳川源三郎「ふむ、県警は動かせても県庁は動かせないのか」
GM「今の戦闘は無駄に近かったね。やりようはあったと思うけど」
本田黒猫「無駄だったのか」
徳川源三郎「うーん、それはそうt咲夜ちゃんは起きたのかな」
GM「まだ起きていない」
徳川源三郎「なんで寝ていたのかな」
GM「顔色は悪くないと言ったけど、薬で眠らされているだけだと思うよ。ゆっくり休めば大丈夫じゃないかな。
小田切くんは去ろうとしている、連れて(笑)」
曽根崎君香「おい、どこに行く」
本田黒猫「せめて監視と護衛が必要だろ」
徳川源三郎「しかし何なんだ。遺伝子研究所にとって咲夜が必要なのか?」
本田黒猫「その子の遺伝子を調べていたんだろう」
吉野裕也「エーテルか何かをどうにかするんじゃない?」
曽根崎君香「そうなると公的な機関がこの件に関わっているということなの?」
吉野裕也「匿うならSKSか」
徳川源三郎「そうだね」
曽根崎君香「嫌々SKSに行く小田切(笑)」
徳川源三郎「急に『今日から俺ここに泊まるから』(笑)」
小田切進「どうしようかねえ」
本田黒猫「泊まるといっても別の部屋だぞ」
小田切進「じゃあ別の部屋で、泊まっとく。治療しながら」
吉野裕也「俺たちか。本格的な治療するには?」
GM「病院に運ばれることになるが。君たちは超人の部類なので、入院1日あたりD10回復する」
徳川源三郎「ほほー、俺もちょっと一泊行ってくる(笑)」
本田黒猫「明日は休暇にするか」
吉野裕也「それがいい、2日くらい」
徳川源三郎「3日後に高校に出てくるまでに剣ができればいいが」
吉野裕也「剣はできると思うけど、体力が追い付かない(笑)」
徳川源三郎「では病院に入院しておこう」
曽根崎君香「そうね」
本田黒猫「ぞろぞろと(笑)」
徳川源三郎「ドラクエの宿屋みたいのは無いのか(笑)」
GM「無いよ」

それぞれプレイヤーは全快とまではいかないが回復した。
重症なメンバーは2日間(火曜日と水曜日)入院している。

緋王剣の受取

曽根崎君香「剣は取りに行かなくていいのか」
吉野裕也「木曜の午前中に取りに行こう。それで間に合うはず」
GM「うむ、それは可能だ。しかし全員入院するとは思わなかった(笑)」
曽根崎君香「私は1日しか入院しないよ」
GM「では水曜日は何をしますか?」
曽根崎君香「何をしようかな(笑) 刀を取ってきてあげようか」
吉野裕也「お願いします、うう」
GM「浅井栞璃さんから連絡があって、あとで状況を聞かせてほしいんだそうだ」
本田黒猫「やばい、俺のクビが…」
吉野裕也「黒猫さんが人を傷つける犯罪をおかしました」
本田黒猫「俺じゃないよ」
GM「神社に行くわけだな」
曽根崎君香「まず神社に行くよ。耳栓をキュキュッと装着しておこう。
またジャイアンソングを聞かなければならないんだなあ、と思いながら行く。ごめんくださーい、えーと何さん?」
GM「神社は葉澄さん」
徳川源三郎「登場人物多すぎるよー」
GM「ごめんね。名前が付いていてもお話し上ではどうでもいいキャラも多いので。葉澄さんとか(笑)」
曽根崎君香「で?」
GM「剣は受け取れるようだよ。受け取った瞬間これはすごい剣だと思うね。このまま自分のものにしちゃおうかなーとか頭をよぎる」
曽根崎君香「ほんわか」
徳川源三郎「でも射撃武器なんだよねえ」
曽根崎君香「少し話ができるかな。何日かあとに高校に出そうなんだけど」
GM「葉澄さんによると久遠さんは別件で忙しいそうだよ」
曽根崎君香「話はできないか。このまま受け取って帰ろう」
葉澄『帰っちゃうんですか』
曽根崎君香「なんで?」
葉澄『一緒に聴いていかないんですか(笑)』
曽根崎君香「いやいやいや、私は次に行く所らあるのでスタスタスタ」
GM「帰ろうとすると久遠さんが歌う手をとめて」
四条坂久遠『白和泉高校か、すぐ切れる栞璃の母校だったな』
本田黒猫「守らなきゃならないってことか」
吉野裕也「もし壊したら?」
本田黒猫「ガラス一枚で俺のクビが飛ぶ(笑)」
徳川源三郎「俺は君がクビになってもかまわないし」
小田切進「関係ないしな」
本田黒猫「アメリカに強制送還…」
曽根崎君香「モルジブじゃなかったっけ(笑)」
本田黒猫「そうだった」
徳川源三郎「俺たちは黒猫と違ってバイト要員みたいなもんだからな(笑)」
本田黒猫「正社員の手続きをしとこうかな」
徳川源三郎「ボーナス出るなら」
吉野裕也「しかし青春時代の甘酸っぱい思い出の詰まった場所を破壊されたら…」
本田黒猫「逆上して何をするかわからんぞ」
徳川源三郎「栞璃さんの思い出なんて苦い思い出しかないはず(笑)」
本田黒猫「その苦さが大切なんだよ」
曽根崎君香「妙に肩をもつね」
GM「栞璃さんに呼び出しもされていたけど、皆病院だよね」
徳川源三郎「用事があるならこっちに来い(笑)」
本田黒猫「俺は無理して体を引きずってでも行くぞ」
GM「いや、そこは行くなよ」
本田黒猫「行っちゃだめなの?」
GM「体力的に回復しておかないと最終決戦つらいぞ。GMが困る(笑)」
徳川源三郎「絵札で体力回復できるんだっけ?」
GM「エースで全回復するようです」
吉野裕也「休みの間に心霊治療してもらうか」
徳川源三郎「じゃあ俺がやってやろう。心霊治療は2レベル」
小田切進「俺、3レベル」
吉野裕也「体力どれくらい回復するの?」
徳川源三郎「心霊治療はMPのみ。体力は病院で回復」
GM「あとは術があれば」
小田切進「その分のMPはどうなるの」
GM「減るよ。けど休めば回復する」
小田切進「コロコロ、90」
吉野裕也「げふう」

小田切は次の日の吉野の回復に成功。吉野は一戦で戦えるだけの体力を取り戻した。
本田の回復も一日目は失敗、二日目にからくも成功。本田も戦えるだけの力を取り戻した。

徳川源三郎「みんな回復したか。全快じゃないからペプシマン(鬼の事)がどれだけ強いか、だな」
吉野裕也「今回は最初から神業<空蝉>を使っていくぞ」
徳川源三郎「怪しい剣もあるし大丈夫だろう」
吉野裕也「よし、剣を受け取っておこう」
曽根崎君香「まだそこまで行ってない(笑)」
吉野裕也「きっと剣をもって帰り道でほくそ笑んでいるんだろう」
徳川源三郎「ごめん失敗しちゃった、とかいいながら別の刀を渡すとか(笑)」

昏睡患者の増加、源さんは…

GM「小田切さんはみんなの治療に勤しむために病院にいるわけだが、昏睡状態に陥る患者の数が増えているようだよ」
小田切進(源さんを眺める)
徳川源三郎「俺は大丈夫なんだろうか。誰かがエーテルをいじってるということかな」
本田黒猫「カクテルパーティーがあって・・・あ、まだか」
徳川源三郎「エーテルいじると死んでしまうの?」
GM「昏睡もありうる」
吉野裕也「麻薬が精神も蝕むように、エーテルもどうにかしてしまうのでは」
本田黒猫「あの薬品がその触媒になってるんじゃないか」
徳川源三郎「昏睡の犠牲者の年齢層はバラバラなの?」
GM「若い人が中心になっているようだよ」
本田黒猫「やっぱカクテル飲んでる人たちじゃん」
GM「そうだ小田切さん魅力ロールして」
小田切進「なんで魅力?」
GM「女医さんに話を聞けるかどうか(笑)」
小田切進「あ、成功した」
吉野裕也「女性関係には強い!」
GM「小田切さんに話かけられまんざらでもない女医さんによると、五年前も同じような症状の事件があったらしい」
徳川源三郎「事件の関係か?」
吉野裕也「やっぱり源さんに警察で聞いてもらったほうがいい」
徳川源三郎「じゃあベッドの上で携帯を使おう」
曽根崎君香「病院内で携帯を使うなって」
徳川源三郎「だって看護婦はばりばり使ってるぜ(笑)」
吉野裕也「使っていいところと使ってはいけない所があるんだよ」

五年前の事件では 患者たちはほどんど脳死と思われる状況だった。
突発性集団人格剥離症候群と後に名付けられた。

徳川源三郎「そのまんまだな。五年前の事件は解決したの?」
GM「そういうのは長瀬さんだね。治療法が見つかったわけではない」
徳川源三郎「やはり電話しよう。ぴろろ、ぴろろ、ぴろろ、長瀬さん?」
長瀬刑事『もしもし、長瀬です』
徳川源三郎「もしもし、五年前の事件について教えてほしい」
長瀬刑事『五年前の事件かあ。それだったらお前らのボスに聴いたほうがいいかもな』
徳川源三郎「ははは、ふーん」
長瀬刑事『彼女は当事者だからな』
徳川源三郎「え、まじで?(笑) わかった、聞いてみるよーん。ノリが軽いな(笑)」
吉野裕也「そういえば集まれって言われてたんじゃ」
GM「集合命令というわけではなく、事の次第を聞かせてほしい、という話でしたね」
徳川源三郎「では誰か代表して栞璃さんに電話してください」
曽根崎君香「行けばいいんじゃないの」
本田黒猫「入院してるんだよ、俺2日間」
吉野裕也徳川源三郎「俺も」
本田黒猫「とりあえず電話でかくかくしかじか」
GM「電話は出ない」
本田黒猫「出ないのか。ホットラインも繋がらないの?」
GM「多分、いるけどでない」
吉野裕也「直接来いということだな」
本田黒猫「曽根崎さん代表で」
曽根崎君香「そのころ私は刀を持ってウキウキ歩いてるよ(笑)」
本田黒猫「じゃあウキウキの人に電話しよう。病院に戻らず、そのままSKSに行ってくれ」
曽根崎君香「仕方ない、行ってこよう。早く退院しろよ」
GM「SKSに到着」
曽根崎君香「こんばんは」
浅井栞璃『いま、どういう風になっているの?』
曽根崎君香「それはもう、かくかくしかじか(笑)」
GM「ごめん、ここではかくかくしかじかは無しで。栞璃(しおり)さんにどういうたぐいの情報を伝えるか決めてほしい」
曽根崎君香「んん?」
徳川源三郎「おっと、じゃあ我々で伝えられる情報を整理するか」

情報カードを確認するプレイヤー達。

吉野裕也「飯田公園のカップルの情報はいらないな(笑)」

禍生(マゴウ)、咲夜の素性等を選び出す。

GM「待て待て、咲夜の素性は小田切さんしか知らないぞ」
徳川源三郎「そうだこの人は俺たちに話していない(笑)」
小田切進「すまん! かくかくしかじかってことで病院内でみんなに伝える」
GM「仕方ない、電話経由で曽根崎さんも知ったことにするよ」
徳川源三郎「小田切のやつ、急に咲夜の素性を楽しそうに話しやがって(笑)」
本田黒猫「のろけ話みたいだったな」

鬼の伝承を伝える内容から外すプレイヤー達。

吉野裕也「鬼の伝承は知ってるよね」
GM「いや、普通知らないんじゃないの? 我々、住んでるところの昔話知ってる?」
徳川源三郎「あー、もう全部わたそうぜ(笑)」

結局手持ちの情報を全て栞璃に伝えることになった。

徳川源三郎「禍生は知ってるんでしょ?」
GM「敵がいることは知ってるよ。ただ禍生と呼ばれることは知らないかもしれない」
本田黒猫「エーテルが超々微粒子である、とかは知ってそうだな」
GM「きみが報告してればな」
本田黒猫「・・・知らないってことか(笑)」
GM「エーテルの研究については君が持ってていいと思うよ。曽根崎さんの口から説明できないだろうし」
吉野裕也「田中が生きていたのは何なんだ」
徳川源三郎「生きてたな、俺らは知らないけど(笑)」
曽根崎君香「やべ、言ってないな。さっきの電話のときに伝えたことにするよ」
GM「OK」
徳川源三郎「田中って誰だっけ?」
本田黒猫「似非金髪」
曽根崎君香「城で倒したのに、クラブで復活してた。
でも向こうはこっちのことを覚えていなかったんだよね。初めて会ったほうな感じだったと伝える」
吉野裕也「別人なのでは」
徳川源三郎「田中コピー? 確かに強さ的には雑兵っぽかった。
俺たちはもっと弱かった気がするが(笑)」
GM「ダイスの目がなあ」
徳川源三郎「初代田中と同じ能力を持っているとしたら、それは厄介だな」
吉野裕也「またクリスタルが手に入る」
GM「神業<心喰い>に<心喰い>で対抗したりするのか。ビジュアル的には格好いいかも」

曽根崎君香「さて、まずは城の話をする」

・真夜中に天守閣が現れる話
・中に入ったら鉄仮面と禍生に会ったこと。鉄仮面は逃したが禍生は倒した。
・天守で剣を手に入れた。持っている剣を栞璃に見せ、久遠の力を借りたことを伝えた。
・飯田公園で噂になっていた鬼については曽根崎が新橋駅でみた事。3日後に遺伝子研究所に現れたこと。
・遺伝子研究所でどさくさに紛れて咲夜を救出・保護。

浅井栞璃『では、最初のほうにお願いした仕事は解決しているものもあるのね。鬼は倒せたの?』
曽根崎君香「鬼は研究所では消えてしまって、たぶん次は白和泉高校に出ると私たちは予測している」
浅井栞璃『なるほど。白和泉高校は私の母校なの』
本田黒猫「重圧が・・・」
GM「そんなことはないよ」
徳川源三郎「じゃあ、思い切りやっていいと」
GM「夜の学校は人がいないから都合が良いと考えているようだよ」

5年前の黒き雪

曽根崎君香「栞璃さんはお薬の話は知っているの?」
吉野裕也「5年前の事件の」
曽根崎君香「5年前だけでなく今もそういう話がある。ネット上でも噂になっているみたい」
GM「その話を聞くと栞璃さんはビビるね」
浅井栞璃『黒の雪か・・・』

・クラブ・セルヴォ―での怪しげなカクテルの話

曽根崎君香「私は警戒して飲まなかったけど、源さんがたらふく飲んでしまった(笑)
いまのところ何も症状はでていませんけど。栞璃さんも当事者だったとか」
浅井栞璃『どこでその話を聞いたのかしらないけど…』
GM「彼女にとって何等かのタブーだったのかオペレーターの南雲由佳さんのほうをちらりと見て、語りだす」

5年前の話。まだここ新橋にSKSが無かったころ、”黒き雪”が新橋を覆った。
ネージュ・ノワール、通称N2。麻薬の一種だったみたい。
由佳はその時の被害者だった。恋人を殺され、自らも薬に堕とされた。
私はある人と組んで由佳を救出した。
N2との闘いは地獄だった。被害者の3割が死んでいった。
原因不明の意識混濁に陥り、衰弱死したの。
N2を売買していた男を私たちは捕まえ、警察に突き出した、というわけ。
その後、私はSKSにスカウトされ新橋にSKS支部ができた。

曽根崎君香「はーん」
徳川源三郎「え、N2を服用するとどうなるって」
GM「原因不明の意識混濁に陥る」
曽根崎君香「それは摂取しすぎるとそうなるということ?」
GM「いや、実は量についてははっきりしていない。潜伏期間みたいなのがあって…」
全員「…はははは(笑)」
徳川源三郎「さよなら、皆(笑) 今のうちに生命保険に入っておかなきゃ」
GM「当時のクラブ・セルヴォ-のオーナーが販売していたようだよ。
そのオーナーは皇奥蓮司(カミオクレンジ)というのだけど、今のオーナーの兄にあたる。兄は絶賛服役中」
本田黒猫「そのN2の解析データはあるのか」
GM「神経の増殖物質だったんだそうです。ネージュ・ノワールはそのまんま”黒い雪”の意味」
本田黒猫「今回の白いのとの比較はできるのか」
GM「ネージュ・ノワールも色は黒くなかったんだ。原材料が黒い色の草なんだってさ」
本田黒猫「では5年前とまったく同じものの可能性もある?」
GM「可能性だけなら。いまの時点で君は判断材料を持たない」
曽根崎君香「白い粉には違いないわけ?」
GM「そうだね。解析をした結果、警察は5年前のものと違うものである、という結論を出している」
本田黒猫「なるほど。では改良されたか別のものなわけだ」
吉野裕也「かもしれない」
浅井栞璃『オーナーの皇奥(弟)はあやしいわね。調査したほうがいいかもしれない』
曽根崎君香「わかりましたー」

情報カードがわたされる。

吉野裕也「あれ、兄貴死んだことになってるけど」
GM「すまん、それはクラブで渡すはずだった。弟は死んだ兄貴から受け継いだといっていたが、栞璃さん情報により服役ということがわかるはずだった」
吉野裕也「なるほど」
本田黒猫「さて、高校に行くとなると学生服を調達する必要があるのか」
徳川源三郎「鬼は夜に出るのに必要ないだろ」
本田黒猫「いやあ」
徳川源三郎「じゃあ、ブルマと体操着を(笑)」
曽根崎君香「タヒね」
本田黒猫「やはり地の利があったほうがいいと思わらないか(笑)」
徳川源三郎「ではジャージ着て体育教師の真似をするか」
本田黒猫「日中に学校の内部構造を把握しておけば闘いを有利に進められる」
徳川源三郎「そこまでして日中に侵入したいのか」
曽根崎君香「更衣室でもあさるのか」
本田黒猫「いやあ、方向音痴だから」
吉野裕也「しかし我々は入院しているし、だめでしょ」
本田黒猫「当日の昼だけでいいだろう」
徳川源三郎「あのさ、俺は絶対入れないよ、無理(笑)」
本田黒猫「臨時雇いの教師とか、用務員のおじさんとか。用務員のおじさんなら自由に行動できるよね」
GM「出身者の栞璃さんに話を聞けば?」
本田黒猫「聞くのと見るのでは全然違うんだよ(力説)」
GM「では不法侵入者1名ということでいいかな。水曜日は飛ばして木曜日でいいかな」
徳川源三郎「咲夜ちゃんを助けたということで報酬はでないのか」
GM「出るよ。けど、君たち入院しているし、次の日がもう戦う予定だから後回しになるだろう。
振り込みはされるだろうが、使う暇は無いかな」
徳川源三郎「それもそうだな」
GM「とりあえず100万ずつは入るようだよ。キャラクターシートに記載しておいていいよ」

昏睡とエーテル

吉野裕也「咲夜ちゃんは目覚めたのか」
GM「木曜の朝になったら目を覚ますよ。何があったかはあまり覚えていないようだが、目を覚ましたあとは小田切さんに抱き着いてくる」
曽根崎君香「小田切くんは覚えているのね(笑)」
小田切進「何があったんだい?」
全員『女が絡むとしゃべるなー(笑)』
GM「咲夜が捕まっている間に、いろいろと調べられたようだ。その時には仮面の男だけでなく色々な人間がいたようだ。
中には軍服のようなものを着た人間もいた」
小田切進「何人か倒してしまったな…」
本田黒猫「殺してしまったね、吉野が(笑)」
吉野裕也「やばい」
GM「咲夜は会話を一部記憶している。『この少女が鍵になるだろう』とか」
徳川源三郎「やはり咲夜ちゃんことをまだ必要としているのか」
GM「毛髪から血液から調べられたようだ」
本田黒猫「狙いはクローンじゃないか。量産型だ、量産型」
橋爪咲夜『小田切さん、私どうしたらいいの!? 怖いよお』
小田切進「ふふ」
徳川源三郎「じゃあ落書きしてしまったことは忘れてくれてるのか(笑)」
本田黒猫「良かった良かった」
GM「咲夜ちゃん『は』覚えていないね」
徳川源三郎「え、別人格は覚えてるのか(笑)」
橋爪咲夜『仮面の男は天使のようなもを産み出していた。そのたびに、その人のエーテルが削られていくの。
魂が欠けていくのに男の人は笑っていた』
本田黒猫「仮面が笑っているから?」
GM「そういうおちゃらけシーンじゃないから。実際に声を立てて笑っていたんだよ。
ふと、咲夜ちゃんは源さんのほうを見る」
徳川源三郎「はい?」
橋爪咲夜『あの人、エーテルが乱れている』
全員『うわああああああ』
徳川源三郎「な、治してくれー」
本田黒猫「タイムリミットはわかるのか? 潜伏期間あるんでしょ」
吉野裕也「そろそろやばいってことか(笑)」
小田切進「そのエーテルの乱れを直す方法はわかるかい?」
GM「咲夜はわからないらしい」
徳川源三郎「解毒剤とか無いのかね」
吉野裕也「もしかしたら研究所の壊れてしまったところにあったのかもしれない」
本田黒猫「さすがに一両日中には作れていないのでは。解析すらあやしいのに」
吉野裕也「しかし源さんの彼女は大丈夫なのかね」
徳川源三郎「まずいだろうね。俺のほうがたくさん飲んでいたからまず発症するのは俺だろうけど」
GM「ではそこに話が及んだので、源さんの彼女である糸嶺華奈さんが病院に運び込まれてくる」
徳川源三郎「ええ!? なんでだ」
GM「昏睡状態に陥っている」
徳川源三郎「なぜだ、昏睡っすか。まずい、親分に殺される(笑)」
曽根崎君香「落ち着け源さん、絵柄が楳図かずおになってるぞ」
徳川源三郎「ぎやあああああ(笑)」
GM「いつも楳図かずおだな、藤子不二雄バージョンとかないのか」
徳川源三郎「それで驚いても全然怖くないからな(笑)」
GM「華奈さんが昏睡状態であるところを見て源さんは顔色を変えるわけだが、咲夜が一言」
橋爪咲夜『お兄さんこれ、昏睡とか脳死じゃないよ。この人の心が、エーテルがズタズタになってる』
徳川源三郎「なん…だと…」
橋爪咲夜『何かに無理やりエーテルを引きはがされたみたい』
全員『ああああ』
曽根崎君香「なるほど…」
小田切進「天使を生むとエーテルを剥がされる?」
本田黒猫「供給源にされたのか」
徳川源三郎「つまり俺もいずれこうなるといわけか」
本田黒猫「吸い取られたらな」
GM「ちょっと補足。エーテルって突然無くなったりはしないものなのね。
だから、咲夜が言うには、被害にあった人たちのエーテルのかけらはどこかにあるはずだと。
それを取り戻せば元に戻るかもしれないそうだ」
徳川源三郎「なるほどー」
吉野裕也「源さんがそうなる前に早く取り戻さないと」
徳川源三郎「あれ、とりあえず俺は剥がされないようにすればいいんじゃないのか」
吉野裕也「そうかもしれないけど、エーテルが乱れている以上、剥がされやすいかもしれない」
GM(当たり)
徳川源三郎「とりあえず被害にあった人たちを助けるには、エーテルを取ってこないといけないわけだ」
吉野裕也「たぶん土曜のパーティーが肝だね」
本田黒猫「パーティーで一気に取る気なのか」
徳川源三郎「だが俺たちは土曜日がパーティーと言われたぜ。被害者はもういる」
GM「ここで全員分析力ロール」
曽根崎君香「私いません」
GM「あ、曽根崎さん以外」

源さんのみ成功。

全員『おおー、華奈さんのためか』
GM「エーテルの欠片が集まっているという話は、つまるところ鬼の話にも絡んでくるのではないかと思った。
どこかで何かが現実化しているかもしれない」
徳川源三郎「わかった、城と鬼だ」
GM「違う。城や鬼はメディアなどの影響で信じている人の生んだものに近い」
徳川源三郎「わからん」
GM「今はね。再三言いますけど鬼の話とエーテルの話が時系列が同じだけで別々のお話しでございます。
ただし、現実化の仕方とか仕組みがとても似ている」
徳川源三郎「早くしなければ俺までやられる」
吉野裕也「源さんが昏睡状態になると、戦闘要員が1人減る。結構きつくなるぞ」
徳川源三郎「うん、まず高校から取り掛かろう」
吉野裕也「そうだね、高校に行こう」
曽根崎君香「行く前に剣を渡しておく」
GM「剣を吉野君に渡しました。<神業>のほうが強いかもしれないけどね」
吉野裕也「<神業>阿修羅で緋王剣を使えばいいでしょ」
GM(!)
曽根崎君香「うまくいけばな」
吉野裕也「うーん、単体攻撃力はデザートイーグルとさほど変わらんね」
小田切進「でも2ターンで3倍攻撃とチャージできるみたい」
吉野裕也「大型拳銃扱い?」
GM「ううん、小型拳銃扱いだよ」
吉野裕也「あら、考えどころだな。俺小型拳銃苦手なんよ。でMPは使うの?」
GM「使わないよ、たぶん」
吉野裕也「多分?」
GM「うん、でも今は使わないと思っておいていいです」
吉野裕也「わかった」
GM「源さん、木曜の朝は抵抗力ロールをしてください」
徳川源三郎「うわ、やばいな、もうか。…成功です!」
GM「一瞬くらっとした」
徳川源三郎「おおう(笑)」
本田黒猫「源さんどうした、ふらついてるぞ」
徳川源三郎「いや、なんかね、急に(笑)」
GM「そして曽根崎さんの所に女性編集者が倒れたと連絡が来ました」
曽根崎君香「やっぱし…」
吉野裕也「飲まなくてよかったね」
徳川源三郎「なんてことだ。証拠がないから摘発もできないのか」
吉野裕也「そろそろクラブのオーナーを尾行でもしないといけないかな」
徳川源三郎「そうかもな。今の所、状況証拠しかない」
吉野裕也「昼間のうちに情報収集しておくか」
本田黒猫「エーテルをどうにかするということが分かればいいんじゃないの?」
GM「君の優秀な部下たちが『何らかの触媒』と結論付けているがな」
吉野裕也「そっか、こっちでも何か打てる手があればな」
徳川源三郎「みんなもそれぞれこの薬を舐めてみるのはどうかな?(笑)」
全員『やめとく』

鬼退治の前の学校侵入

GM「で、学校に侵入するんだっけ?」
本田黒猫「するの?」
徳川源三郎「言い出しっぺがなんで嫌そうなんだよ」
本田黒猫「いやあ、犯罪者になりたくなくて。SKSが理事長に話を通しておいてくれればいいんだけど」
吉野裕也「してみればいいんじゃね」
本田黒猫「よし、潜入する」
徳川源三郎「根回しじゃなくて潜入かよ」
本田黒猫「そうだ、保健医として入ろう!(笑)」
GM「その怪しい風貌でか」
曽根崎君香「エロゲーのプレイしすぎだよ(笑)」
徳川源三郎「本田なら理系の先生でいいんじゃないか」
本田黒猫「先生だと授業みなきゃいけないじゃん」
吉野裕也「役人の紹介みたいな形で入れば。お客さんとして見学するとか」
GM「ああ、そういった形なら栞璃さんがお金出しているから大丈夫かも」
吉野裕也「でも見学にしてもバラバラに見て回るのは変か」
本田黒猫「視察団とか」
吉野裕也「それならますますバラバラでは動かないよ」
本田黒猫「大丈夫でしょ、出資者のいろいろ思惑あるんじゃない?」
吉野裕也「公立高校?」
GM「私立です」
吉野裕也「なら平気か」
本田黒猫「SKSがお金を出しているんでしょ?」
GM「栞璃さんが個人的に出している」
吉野裕也「まあ、行ってみるか。条件はクリアしてそうだし。構造を知ればいいんだよね」
GM「行きました、構造をざっと把握しました」
曽根崎君香「一言で終わった(笑)」
GM「体育の時間はショートパンツでした」
徳川源三郎「なーんだ、残念」
曽根崎君香「え、ジャージじゃないの?」
吉野裕也「夏だからなあ」
GM「男子もショートパンツだよ」
曽根崎君香「きゃー!」
本田黒猫「といった情報と構造をみんなに連絡しておこう」
徳川源三郎「そうかブルマーではないのか(笑)」
曽根崎君香「おやじ!」
GM「さて、小田切さん、咲夜ちゃんはどうする?」
曽根崎君香「気が気でない様子」
小田切進「そうだねー」
本田黒猫「咲夜ちゃん学校は?」
GM「咲夜ちゃんは学校に行っていません」
本田黒猫「あ、行ってないのか」
小田切進「いま一緒にいるの?」
曽根崎君香「小田切さんの服のすそをつかんでポショーっといるでしょ」
吉野裕也「しかし小田切さんに絡む女子はみんな10代だよねー」
GM「ほかの人たちからすると犯罪行為になるかもしれんが、小田切さん自体10代だよ」
吉野裕也「そうか、小田切さん19歳なのね。咲夜ちゃんいくつなの」
GM「16歳」
曽根崎君香「女子高生と付き合ってる大学生みたいなもんか」
徳川源三郎「でも周りはロリコン扱いするだろうな(笑)」
GM「ちなみに五葉湖で助けた妃(キサキ)ちゃんは17歳だが、咲夜より身長が低く、よりそっち属性が強い」
徳川源三郎「規制が厳しいから年齢だけは高い状態ということだな(笑)」
曽根崎君香「でも17歳じゃん、アウトだよ」
徳川源三郎「確かにアウトだ。ちなみにそっち系では高校とかではなく学園になる。年齢がわからないように(笑)」
曽根崎君香「詳しいな」
小田切進「…連れ出していいんかな」
徳川源三郎「今の会話の流れから、突然どこに連れていくつもりだ(笑)」
小田切進「遊びに」
徳川源三郎「遊びにか。狙わているかもしれないからな」
小田切進「それはやばいか」
徳川源三郎「ダウジングを防ぐようなアイテムがあれば見つからないのに」
GM「いやー、咲夜ちゃんは特異点を持っているから、それでは難しい。
今の咲夜ちゃんはSKSのエーテル探知機でそのまま反応する」
吉野裕也「SKSに最初から頼んでおけばよかったのでは」
GM「検査されているときは動かないからゲートの可能性もあった。意識のある今と反応も違う」
本田黒猫「小田切さん、咲夜ちゃんといっしょにいればいいんじゃないの。時間がくるまで」
小田切進「そうする。いろいろお話をしていました、と」
GM「すさんだ生活を送っていたようで、君たちの力の源となったマヤさんの結界が敗れたあたりから狙われるようになったみたい」
徳川源三郎「へー。そんなにすごかったのマヤって」
GM「新橋全体を覆うような結界を作っていたんだよ」
吉野裕也「なるほど。で、俺って今日の行動終わったんだっけ?」
GM「何かしてたっけ」
吉野裕也「何もしてないわけだが(笑)」
曽根崎君香「ほら、入院してたから奥さんが寂しがってるから以下略(笑)」
吉野裕也「じゃ、夜まで」
徳川源三郎「げっそりして登場したな(笑)」
GM「他に行動する人はいないね。では夜になりました。
時間を迎えると、校庭の端にぼわわわと何かが現れる」
全員『よし、戦闘開始だ!』

つづく

銀砂の楔 TRPGリプレイ 第四話『闇色の雪降る街/鬼人』 公開日
(その1)銀砂の楔TRPGリプレイ その4-1 2017年7月2日
(その2)銀砂の楔TRPGリプレイ その4-2 2017年7月9日
(その3)銀砂の楔TRPGリプレイ その4-3 2017年7月16日
(その4)銀砂の楔TRPGリプレイ その4-4 2017年7月23日
(その5)銀砂の楔TRPGリプレイ その4-5 2017年8月21日
(その6)銀砂の楔TRPGリプレイ その4-6 2017年10月2日
(その7)銀砂の楔TRPGリプレイ その4−7 2020年5月6日

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