銀砂の楔リプレイ その3-1

銀砂の楔 TRPGリプレイ 第三話『ゆらめく湖』 【全6回】 公開日
(その1)銀砂の楔リプレイ その3-1 2017年6月17日
(その2)銀砂の楔リプレイ その3-2 2017年6月20日
(その3)銀砂の楔リプレイ その3-3 2017年6月24日
(その4)銀砂の楔リプレイ その3-4 2017年6月25日
(その5)銀砂の楔リプレイ その3-5 2017年6月26日
(その6)銀砂の楔リプレイ その3-6 2017年6月27日

 

GM「第三回です。前回の事は覚えていますか?」
本田黒猫「うん…死にそうになったから覚えてる(笑)」
GM「このキャンペーンのヒロインになるはずだった女の子の咲夜ちゃんを…」
曽根崎君香「どっかやってしまった(笑)」
GM「そう。咲夜ちゃんの保護に失敗した話。彼女のことが個人的に気になっている小田切くんは、前回のシナリオの後も調べていると思って」
小田切進「うん」
本田黒猫「惚れたんだね(笑)」
吉野裕也「結構若かったよね」
本田黒猫「歳なんて関係ないさ!」
曽根崎君香「(プレイヤーに向かって)へぇ、君はそうなんだぁ」
GM「本田くんは奥さんがいるぞ」
本田黒猫「そういえば奥さんにも会ってたよね?」
GM「いや、会ったというか君は逃げたんじゃないか(笑)」
吉野裕也「愛があればいいのさ」
本田黒猫「いやねーアレはねぇ人間じゃなくてね、鬼なんだよ」
吉野裕也「そこまで言うか…」
GM「で、前回の探索の最中になんかガラス玉みたいなものを手に入れてるだよ」
一同「ふんふん」
GM「それの解析がSKSで行われて、もう終了してる」
本田黒猫「何だったの?」
GM「メモリエーテル結晶と呼ばれる物体」
一同「なんだそれ??」

 =メモリエーテル結晶=
メモリエーテル結晶は、エーテルつまり人の精神や記憶の一部を固体にしたもの。どのような方法かは知られていないが古代人は目に見えないエーテルを結晶にしてしまうことが出来た。
例えば死に際の人が記憶を未来に伝えたい時にメモリエーテル結晶を遺したとされる。

吉野裕也「データディスク?」
GM「そうね。記憶媒体だ」
本田黒猫「昔のメディアか。それを再生することは出来ないのかい?」
GM「それを再生する方法は……食べること
一同「はっ!!?(笑)」
曽根崎君香「え、食べるって何を」
GM「メモリエーテル結晶を」
小田切進「誰か食べますか?」
徳川源三郎「これは多分マジックアイテムで、経験点が増えたり技能が増えたりするんじゃないかな」
GM(さすが鋭い)
徳川源三郎「だから食った方が得だと思うよ。誰も食わないなら俺が食っちゃうよ、食うよ。いいね?(笑)」
GM「人の精神だとか記憶の一部を固体にしたものと言ったよね。それでね、個人の心・精神の一部がそのまんま脳味噌に流れ込んでくるので………たまに、自分の精神を傷つけてしまうことがある、と」
一同「ぇ………」
徳川源三郎「人格変わっちゃったりするわけ?」
GM「そこまでは行かない」
徳川源三郎「精神点の上限が減ったりとか?」
GM「それはあるかもしれない」
小田切進「何か別の声が聞こえてくるとか」
本田黒猫「毒電波がぁぁ、とか」
GM「そこまでいかないよ」
徳川源三郎「食いたい人?」
一同「……(シーン)」

プレイヤー達は十面体サイコロの一番高い数字のキャラクターに「無理矢理」
食わせることに決定

一同『コロコロ』
曽根崎君香「……ぁ(爆笑)」
本田黒猫「ではみんなで羽交い締めにして…」
曽根崎君香「いやぁぁ(笑)」
徳川源三郎「鼻をつまめば味はしないぞ(笑)」
本田黒猫「では一人が鼻をつまんで、もう一人が羽交い締めにして、もう一人は足を持って……」
曽根崎君香「イヤぁー。放せぇ~」
GM「女性に向かってそれをやるのか。危ない図だねぇ」
本田黒猫「じゃあ『やめろ、ショッカー!』状態で手足を固定しよう(笑)」
曽根崎君香「みんなで何するのー!?」
徳川源三郎「では喰わせたということで」
曽根崎君香「ん、が、ング」
GM「では恐怖判定(笑)」
曽根崎君香「失敗」
GM「しょっぱなからだねー。1枚プレゼント」
本田黒猫「喰わした瞬間から突然真っ青になるとか」
GM「カードを貰った曽根崎さんの様子は?」
曽根崎君香「……(無言でニヤリ)」
本田黒猫「不敵な笑みを浮かべてるぞ」
徳川源三郎「全然平気そう……水晶喰ったのに(笑)」
小田切進「味は?」
GM「味はしない。あと胃につくまでにプワーと広がっちゃうような感じ」
徳川源三郎「噛まなかったの?」
曽根崎君香「…まったりとしていてしつこく」
GM「メモリエーテル結晶を飲み込んだ曽根崎さんは、『歪み』知識を手に入れます。キャラクターシートの空いている所に『歪み知識LV1』と書いておいて」
吉野裕也「ほお」
曽根崎君香「この技能が手に入ったの?」
GM「そう。意志力判定を行えば『歪み』についてわかるというわけ」

GM「前回から、まだ3日間くらいしかすぎていないと思って下さい。前回からの日数を全て合計すると17日くらい」
本田黒猫「つれさられてから3日?」
GM「そう。その間小田切さんは自力で調査したんだけど大した収穫はなかった」
小田切進「うん」
GM「そういえば曽根崎さん、武器を換えたいとか言ってたよね」
曽根崎君香「うん、くれるの?」
GM「いや、あげないけどさ(笑) 源さん経由だったら貰えるんじゃないかな。ドスとかいらない?」
曽根崎君香「ええ~、欲しいな。武器戦闘レベルがあがってるし」
徳川源三郎「俺、前のシナリオで手に入れた短剣持ってる」
GM「あれは儀式用じゃないか(笑)」
徳川源三郎「戦闘じゃ使えない?」
GM「武器じゃないもの」
曽根崎君香「せいぜい梨を剥くくらい」
GM「源さんが幼い少女を生け贄にして、悪魔とか召喚したいんだったら、そのスターターとしては使えるよ(笑)」
本田黒猫「あとはひげ剃りか」
徳川源三郎「じゃあ老後の楽しみの為にとっておこう(笑)」
GM「では曽根崎さんは徳川さん経由でヤクザの人にドスをもらうということで」
曽根崎君香「武器なんかちょうだい、切れるやつがいい」
徳川源三郎「ヤクザさん経由で切れるやつ…」
曽根崎君香「……人が来たりしてね。キレる奴が(笑)」
GM「こいつは優秀な鉄砲玉だぜ~とかか」
曽根崎君香「いらーん」
GM「1D6+2のドスということにしよう」
本田黒猫「源さんは刀持ってるの?」
徳川源三郎「いや、持ってないよ。源三郎だから三男で何も貰えなかったんだよ(笑)」
本田黒猫「そうじゃなくて」
徳川源三郎「あ、バイクか。持ってないよ」
GM「源さんは結構貧乏だもんねー」
本田黒猫「中年で免許もないのかよ。俺は自動車免許持ってるぜ」
GM「それでですな、源さんは…その3日目のお昼くらい、女性と食事中」
一同「わあ」
GM「オレンジっぽい茶髪のセミロングの女性」
徳川源三郎「歳はいくつくらい?」
GM「20代中盤かな」
一同「おお~」
本田黒猫「女の目の前では渋い顔して、裏では『えへへへ』(笑)」
GM「食事してるのは普通のレストラン」
吉野裕也「ガスト?」
曽根崎君香「おまえにとって普通のレストランはガストなのか!?(笑)」
GM「その女の人はグロスの入った鮮やかに光る口紅をつけていて、唇が印象的。足は非常に長くてスタイルがいい」
徳川源三郎「どういう関係なの?」
GM「君が思いだしてみると、前日に曽根崎さんからドスが欲しいという話があってさ」
徳川源三郎「ああ、あったあった」
GM「それで君は城之内組長に話を通したの。そしたらね……」
城之内組長『源さんよ、そろそろ身をかためんのか?(爆笑)』
本田黒猫「お見合いだぁ!」
城之内組長『実はなぁ、儂の一番上の娘が27歳にもなりながら未だ相手もおらなんだ』
徳川源三郎「へ~え、困ったなー」
城之内組長『鈍いのう、見合いでもせんかと言っとるんだ』
徳川源三郎「……俺40なんだよな」
GM「そういうわけで断るに断れず、今日になったわけだ。その娘は城之内組長の一番上の娘なんだけど養子で、名字は違うんだけど溺愛していたんだって。変な虫がつかないようにしていたら、……なんだかそろそろ適齢期が終わりそうだ、と(笑)」
城之内組長『こんなことも言うのもなんだが、彼氏の一人も出来んので不憫でのう』
徳川源三郎「だからって俺を紹介するのはなぁ(笑)」
GM「だって組の人間を紹介するわけにはいかないでしょ?」
徳川源三郎「そうか」
GM「城之内組長にとっては君は一応カタギの人間だと思われてるから。だから女の人もそう思ってるんだ」
糸嶺華奈『あの、父から陶器を造ってると聞いたのですが、どんな感じのものなんですか?』(この時点で名前は分かってないが、不便なので名前を書く。いとみね・かな)
徳川源三郎「ざっくばらんに色々」
GM「話が弾むかな? 魅力でロールしてよ」
徳川源三郎「ああ、魅力は結構あるなー……失敗(笑)」
GM「ではほどほどに話は弾んだ」
糸嶺華奈『お仕事は何ですか? 壺を造るのが本業なんですか?』
徳川源三郎「それが本職です」
曽根崎君香「年収いくらとか?」
GM「聞かれないよ。源さんから聞くことはある?」
徳川源三郎「…ご趣味は?(爆笑)」
本田黒猫「いかーんコテコテだぁ!」
GM「絵を描くのが好きなんだって」
徳川源三郎「なんか突っ込んだことは聞きたくないんだけど、なんで養女に入ったの?」
GM「それは城之内組長から聞かされてると思ってよ。若い頃の城之内組長はまだ下っ端で、ほとんど鉄砲玉だったんだよ」
徳川源三郎「はー」
GM「だから娘が狙われたりするのが嫌だったし、自分が死んだ時のことも考えて、戸籍から外して、もう一回養子として入れたんだよ」
徳川源三郎「ああ、血はつながってるんだ!」
GM「つながってる」
徳川源三郎「面倒くさいことしてんなぁ」
GM「でも女の子本人は知らない」
徳川源三郎「覚えてないのか。なら言わないほうがいいな」
GM「そういうこと」
徳川源三郎「…趣味は聞いたし……」
GM「なんかね、昔キャンギャルとかやってたんだって」
一同『…!』(何故か源さんのプレイヤーも含め皆の目が輝く)
GM「今は学生をしているだそうだ。昔キャンギャルとかやって仕事でためたお金で、新橋大学に通ってるんだ」
本田黒猫「今何年生?」
GM「まだ1年生、入学したてさ。卒業する頃には三十路だからねー。そりゃ組長も心配するよ。芸術学部に通ってるんだ」
徳川源三郎「ええー!? じゃあ今度ぜひウチの作品も見て下さい」
GM「はい、と答えてくれるよ。そして、また二日後くらいに買い物とかご一緒しましょうという事になり、今日の話は終わり」
徳川源三郎「……ようやく春が来たか(爆笑)」
曽根崎君香「わぁ、すごく顔がまったりしてる。このまま彼一人終わりそう(笑)」
吉野裕也「…名前聞いてなかったね」
徳川源三郎「あ゛!!(爆笑)」
本田黒猫「肝心な物を忘れてるー!」
GM「名前は、糸嶺華奈さん。華奈さんと覚えておいてくれ」
徳川源三郎「カナさん、と。で、ドスの方はどうなったの?」
GM「もちろん貰えたけど、組長は何に使うんだ?と不思議がってた(笑)」
徳川源三郎「まあ俺が使うわけじゃないから」
曽根崎君香「壺つくるのに使うんだよね」
徳川源三郎「柄の部分に格好いい彫刻を施してあげよう(笑)」
曽根崎君香「源・三・郎・ハートマーク(笑)」
徳川源三郎「ドスの方は渡しておこう」
曽根崎君香「もらった。やった、へへ」
徳川源三郎「そういえば料金は?」
GM「壺で(笑)」
徳川源三郎「あ、俺のか」
GM「君の壺は一般的には有名じゃないけど、城之内組長にとってはいいものなんだと思われてるんだよ」
徳川源三郎「これから伸びるんだよ」
GM「芸術家に個人的なスポンサーがつくのはよくある事だよ」
吉野裕也「伸び時の40歳か」

GM「そして、次は(コロコロ)吉野くん…」
本田黒猫「事務所でラブラブ(笑)」
GM「前回河原でおそわれたことがあったよね」
吉野裕也「あったね」
GM「その時にダミーの身分証とか抜かれてたんだ。そしてダミーの家は襲撃されて、君と君の奥さんの影武者が殺された、と」
一同『影武者?(笑)』
吉野裕也「ああ、影武者一号~!!」
GM「一号と言うか、そいつだけだよ。君の父の秘書官がそのことを教えてくれるんだ」
吉野裕也「何、ダミーが!?」
秘書官『裕也様、ダミーの事がばれるのは時間の問題でしょう』
吉野裕也「ちくしょう、ダミーが……」
秘書官『一週間以内に戦うか地下に潜るかすべきですな。お父上は戦うことを望んでます』
GM「それで君はオヤジさんに呼び出されるんだよ」
吉野裕也「なんでしょう父上」
GM「いや、君は父親をダディと母親をマミィと呼んでいる(笑)」
吉野裕也「ダディ~」
ダディ『裕也、最近あぶないことをしているらしいじゃないか』
吉野裕也「知らないよダディ」
ダディ『逃げ出すとは言わないよな』
吉野裕也「吉野の名にかけてそんな事はしねぇさ(笑)」
ダディ『いいだろう』
GM「ダディは懐から何か取り出すと、君にスパーン!とビンタする」
吉野裕也「うっ」
GM「……札束で(爆笑)」
本田黒猫「いかーん、住む世界が違う!」
吉野裕也「さすがに効くぜダディ」
GM「君はこれを子供のころからやられていたんだ」
ダディ『これが欲しければ戦え!(笑) 決意に見合うだけの小遣いもやろう。戦うか逃げるかどちらかを選べ』
吉野裕也「もちろん戦うさ」
GM「そうしたら懐から何か取り出して『これが餞別だ』と渡される。小さい紙。何か、見てみるとマクドリアのバーガー半額チケットだ(笑)」
吉野裕也「なんだ、このチケットは!?」
GM「君の決意にはそのくらいの価値しかないと言いたいらしい(笑)」
吉野裕也「ダディーッ!!!(笑)」
GM「あとは犬を追い払うようにシッ、シッと追い出された」
吉野裕也「…つらいぞ」

GM「小田切さんはその日、人脈のマリックさんから連絡が(笑)」
小田切進「え、マリックから?」
GM「一緒にテレビ出演しないか、だって」
本田黒猫「最近マリックは地上絵を描いたよねー」
小田切進「ああ、砂浜に?」
本田黒猫「そのアシスタントとして…」
GM「…行ったわけだな(笑)」
小田切進「はいはい」
GM「番組収録後にマリックさんと色々お話することにわけです」
マリック『新橋はどうやら恐ろしいことになっているようだが……んんー、君は何か探しているようだね』
小田切進「よく分かりますねー」
マリック『いや、皆まで言うな。当てて見せよう(笑)』
本田黒猫「手を額にこうか(笑)」
マリック『んんー、髪は短い……女の子…………。君の胸のポケットを見たまえ』
小田切進「あっ!?(笑)」
GM「ポケットの中には写真が入っている。暗い洞窟みたいな所で女の子が倒れてる」
徳川源三郎「…念写」
GM「小田切さんには分かるが、その女の子は咲夜ちゃんだ」
小田切進「場所は?」
GM「そこまでは分からないらしい」
小田切進「そうかー」
マリック『参考にはなったかな、それを手がかりにするといい』
小田切進「どうもありがとうございます(笑)」
マリック『ではシーユーアゲイン』
小田切進「じゃあ写真を手がかりに探そう。探偵に頼んでみようかな」
本田黒猫「やめとけ吉野は探偵であって探偵じゃないから。札束で殴られるような奴なんだから(笑)」
GM「そんな事皆は知らないぞ。大型拳銃を扱わせたら一流、という認識だろうね」
本田黒猫「デザートイーグルみたいなんだっけ?」
GM「そうだね」
本田黒猫「それで吹き飛ばされないのもすごいな」
GM「ハンドキャノンとか別名がつくくらいだもんな」
本田黒猫「大砲じゃないか」
GM「それを吉野くんは平然と打ちまくると。片手で(笑)」
徳川源三郎「それで銃にはストラップがついてんの(爆笑)」
本田黒猫「そして宝石が散りばめられている」
曽根崎君香「シャネルって感じ?」
GM「チャンネルって書いてありそう」
小田切進「では探偵の所に行きます」
GM「つきました。新橋の北側のほうに海があるんだが、埠頭に大きな倉庫群が並んでいる場所がある。その中央らへんに『吉野探偵所』とかなりでっかく書いてある(笑)」
本田黒猫「昼間なのにネオンが!(笑)」
GM「その辺りは誰も人がいないんだけど、ここだけ目立ってるね」
小田切進「入りたくないなあ(笑)」
曽根崎君香「海にはでかい客船が」
GM「そうだね。停泊しているよ」
小田切進「仕方なく入る」
GM「入ると吉野さんの奥さんらしき人が『は~い、何でしょう』と出てくる」
小田切進「裕也さんいますか?」
GM「『いますよ。少々お待ちを。あなた~』その頃の君はソファーに腰掛けグラスを傾けていた」
吉野裕也「なんだいハニー?(笑)」
GM「そういうのを君は聞いてしまったよ」
曽根崎君香「恐怖判定(爆笑)」
GM「たしかにちょっとくらくらしたね」
吉野裕也「どうした、マイスイートホームに」
小田切進「ちょっとピクピク」
GM「探偵事務所と思えないほど豪華な一室に案内されるね」
小田切進「本当に探偵事務所か~?」
吉野裕也「んんー、すこぶる元気さ」
小田切進「頼みたいことがあるんだけど」
吉野裕也「手短に頼むよ。昨日ダディに殴られた所が痛いんよ(笑)」
本田黒猫「頬に100万とか書かれてるんだ!」
小田切進「印刷のあとが(笑)」
GM「すごいビンタなんだな」
小田切進「この写真の場所を知りたいんだけど」
吉野裕也「おやすいご用さ」
GM「安請け合いしたねぇ」
吉野裕也「二日待て」
本田黒猫「二日もかかるか?」
吉野裕也「二時間でいい(笑)」
GM「吉野くんはオヤジとの会見で気分が高ぶっていたから、そういう嘘をついてしまった。小田切さんは一応安心かな?」
小田切進「他に知らないんだよね。探偵と言ったら吉野しか」
GM「うん、知らない(本当は君が霊能力でダウジングするのが一番確実なんだよん)」
徳川源三郎「SKSに聞いてみたら」
GM「SKS新橋は君たちが思ってるほど大きな組織じゃないぞ」
小田切進「探偵みたいなのはいないんだ?」
GM「その役目をしてるのは君たちだ。まぁ人に頼むとしたら吉野が一番正解だと思う」
小田切進「ラブラブは困るけどね(笑)」

GM「本田くん。君は前回のシナリオの後に新兵器の開発にいそしんでいたのだ」
本田黒猫「水の上を歩く機械とかね」
GM「久しぶりに君が家に戻ると、借りているアパートのドアの前に小さな花束が置いてある」
本田黒猫「んんん?」
GM「真っ黒な花だ。3輪くらいかな」
本田黒猫「それって花だけなの? メッセージカードとか」
GM「ついてるついてる。カードとシガレットケースがある。メッセージカードは可愛らしい文字で数行書かれている。君の奥さんの字。奥さんはアメリカ人だけど、26カ国語を会話・読み書きできるんだ」
本田黒猫「人間じゃないからね」
徳川源三郎「外国語が25レベルなのか(笑)」
GM「メッセージは『このたばこはあなたの身体を守ってるくれる。私たちはお互い忙しいけれど状況が展開するのはそれ以上に早いかもしれない。気をつけて』と書いてあり、あと奥さんのアリスという署名がある」
本田黒猫「一本吸ってみる」
GM「吸ってみた。12本あったうちの1本がなくなったと思ってくれ」
本田黒猫「あら」
GM「花は、黒百合という奴で奥さんのコードネームだ」
本田黒猫「あーはいはい」
GM「花言葉は呪いって言うんだ(爆笑)」
本田黒猫「吉野に送る! カードは『奥さんと末永く』と書く」
GM「では吉野に届いたよ」
吉野裕也「ハニー、こんなのが届いたよ」
曽根崎君香「『あ~ら、生けときましょ(笑)』」
本田黒猫「じゃあ次事務所に行ったら黒百合が?」
吉野裕也「知ってるかい、この花の花言葉は『呪い』というんだ。きっと俺達が幸せになる呪いがかけられてるだね」
GM「ラブラブやね~」

GM「曽根崎さんはまた締め切りに追われてるよ。前回も作品を書かずに逃げ出してるからね」
曽根崎君香「ア~ウチ」
GM「ドスを手に入れて曽根崎さんは喜んでるけど、後ろでは編集長が睨んでいる(笑)」
曽根崎君香「ちょっと一分時間を下さい」
GM「またですか先生。早くして下さいよ」
曽根崎君香「キャハー、ぶんぶん(笑)」
GM「まぁネタは探索で仕入れてるからね、書くこと自体はたくさんあるよ」

GM「さて吉野さん、写真のことは自分で調べるのかい?」
吉野裕也「うん」
GM「では何もみつからなかった(笑) 2時間どころか、二日経つ勢いだ」
吉野裕也「やばいな~」
小田切進「苦情の電話(笑)」
吉野裕也「わかった。グーちゃんに頼む(吉野の人脈、情報屋グレッグ)」
GM「ぷるるる、ぷるるる、カチャ……………」
吉野裕也「グーちゃん? グーちゃん?」
グレッグ『……………。やぁ裕也さんでしたか今回は何用で?』
吉野裕也「いやぁ、愛の告白に」
グレッグ『…ガチャ』
吉野裕也「あう、もう一回かける。もしもし」
GM「ツー、ツー、ツー(笑)」
吉野裕也「もしもーし!!」
GM「その日電話はとうとう通じなかった(笑)」
曽根崎君香「バカだおまえはー」
吉野裕也「グーちゃんがぁ!」
徳川源三郎「さらわれてから三日は経ってるんじゃないか?(笑)」
GM「それくらい経ってるね。その頃には源さんの二回目のデートが待っているわけだ(笑)」
徳川源三郎「わ~い!!」

つづく

 

銀砂の楔 TRPGリプレイ 第三話『ゆらめく湖』 【全6回】 公開日
(その1)銀砂の楔リプレイ その3-1 2017年6月17日
(その2)銀砂の楔リプレイ その3-2 2017年6月20日
(その3)銀砂の楔リプレイ その3-3 2017年6月24日
(その4)銀砂の楔リプレイ その3-4 2017年6月25日
(その5)銀砂の楔リプレイ その3-5 2017年6月26日
(その6)銀砂の楔リプレイ その3-6 2017年6月27日

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