シュガーダーク
涼宮ハルヒの憂鬱以来6年ぶりの角川スニーカー大賞作品という「シュガーダーク」を読みました。
鋼殻のレギオス14巻を買うついでに手にとりましたが、買って良かったですね。レギオスがバトル漫画みたいになっちゃってるのでなおさらですが。
墓地が舞台というだけで目新しくて興味をそそります。
エンバーマーが主人公の話もびびりましたけど(ラノベ)
文体からは才能というより推敲で整えていった美しさを感じます。
それが全編に渡って統一されているので突出せず強烈な印象は残さない代わりに、一字一句が物語への求心力を持っていて読み手を引き込みます。
力ある闇に対抗する手段の描きかたはとても面白い。
存在感の割に「ストーリーにたいする意味」を消失している。
戦闘シーンは主人公のヒロインにたいする愛情の証になってますもんねえ。
不要な描写はばっさりしているので世界観が色々気になる作品です。次回作も決定しているらしいのですがそのあたりが補完されることになるでしょう。ただクローズドなシチュエーションでこそ魅力のある作品ですから、それが崩れてしまわないか不安はありますね。